カスタマーレビュー
様々な人の想い、そのやり取りを描いた作品 シゴフミ―Stories of Last Letter (電撃文庫)
死者は何も語ることが出来ない。
だけど、もし…
残した人へ最後のメッセージを伝えられるとしたら―
死者からの手紙「死後文(シゴフミ)」
それは、死者が残した最後の想い。
「シゴフミ」を配達する文伽。
そして、文伽をサポートするマジックアイテムのマヤマ。
「シゴフミ」の配達を通じて描かれる様々な人達。
人の想いに苦しめられ。
人の想いに救われる。
そんな人の想いのやり取りを描いた作品。
…
短編のお話がこの作品には3つ描かれています。
『飛べない蝶』 ★★★☆☆
- あらすじ -
彼女は約束を果たすために電車に乗っていた。
気が付けば、事故にあって死んでしまったようだ。
ただ、死ぬことにそれほど後悔もしていなかった。
そこに文伽が現れて…
『ひとひらの想い』 ★★★★☆
- あらすじ -
彼の愛する人が亡くなってしまった。
その愛する人からの「シゴフミ」だと伝えたにも関わらず、彼は見向きもしなかった。
しかも、彼女も彼に残した言葉はたった一言だった。
彼女、そして彼の真意とは…
『父さんの眼差し』 ★★★★★
- あらすじ -
父のために始めたフェンシングだったが、いつしか出来の悪い私を父はいつも辛そうな眼で見つめていた。
私はそれが嫌だった。
そんな父が亡くなり、気が付けば文伽が現れた。
私は「父からのシゴフミ」を受け取ったが中身を開けられなかった。
だって…
…
短編のお話が3つというのは、正直どうなのだろうと思っていたのですが、読み終ってみると意外に良い。
派手な演出も動きも無いが、人間の心情の高まりが伝わってくる。
そんな当事者の描写はもちろんのこと、第三者としての文伽とマヤマの立場がまた違った視点を見せてくれる。
死者が残した最後の想いということもあり、目頭が熱くなる場面もあり、考えさせられる場面も。
ただ、想いを待ち望む人もいれば、拒む人もいるわけで。
そんな様々な人達の物語を、想いを感じられるのが、この作品の最大の特徴のように思える。
興味を持った方は、ぜひ手にとって読んで頂きたい作品。
「死者の手紙」という設定買い シゴフミ―Stories of Last Letter (電撃文庫)
1話目がいまひとつでしたが、2話目以降で持ち直しました。
この手の設定の連作ものが好きなせいもあってか、興味深く読めました。
「死」という重いテーマでも、軽く読めてしまうところが良くも悪くもライトノベルでした。
命が終わった人のメッセージ シゴフミ―Stories of Last Letter (電撃文庫)
設定やキャラクターがどこかで見たような感じなのがやや気になりますが内容はいたってシンプルで真摯な作品です。
亡くなった近しい人からの手紙という「悲しさ」と「あたたかさ」を届けてくれる存在の主人公は狂言まわしとしても定番の安堵さも届けてくれます。
一話目のお話は私にはちょっと感情移入できないというかベタすぎでやや引いてしまいましたがストレートな感情も時には新鮮かもしれません。
重めな話しですが読後感は良いので気負わずに読めると思います。
遺したい言葉、遺したい想いはありますか シゴフミ―Stories of Last Letter (電撃文庫)
想いを遺して逝った人が、大切な人に宛てて書いた死後の手紙─シゴフミ─を届ける配達員。
手紙を預かり、届ける…本当は、ただそれだけの仕事。
でも、そんな業務の枠を超えて、たとえスケジュールが押していようと死者と現世に残る者に関わらずにはいられない心優しき配達員 文伽。
これは彼女が見届けた人たちの悲しくもあたたかな物語。
届けます、あなたが遺したLast letter.もう、届かないはずだった言葉を…。
無愛想というか無表情な配達員の少女と、人語を介す─ようするにしゃべる─××のふたりが手紙を託す人、託された人に“介入”する話。
語弊を承知でたとえるなら『しにがみのバラッド。』の死んだ後ver. アフターケア版みたいなもの。
内容は3話から成っていて、それぞれがちょっと切なくてホロリとくるストーリーばかりです。
そして、とにかく寡黙で必要以上に深入りせず、そっと傍で見守るだけというのが文伽の基本スタンスなため、必然的に話は各話の登場人物が中心となります。
『しにがみのバラッド。』でもそうだった「非現実的な存在が主役ではあるけれど、物語の中心になるのは現実を生きる人たち」やはりこれが結構いいカンジです。
他にも、各話の順序というか組み立てもかなり素敵。
まさにアン・ドゥ・トロワ!ってなものです。
とはいえ、正直な所“アン”にあたる「飛べない蝶」はいまいち感情が入っていけなくてそれほど良いとは思えませんでした。
が、しかし「終わり良ければ全て良し」の格言よろしく、トロワで見事にやられました。
イラストの方は残念ながら、表紙は気合入ってますが中は…のパターン。
こんな良いシーンなのに添えてある絵がこれか、惜しいなぁと思うこともしばしば。
尚、2巻の刊行が既に決定していて、予定では来年の2月。
雨宮さんが締め切りをぶっちしないことを願いつつ2巻を待とう、そう思える作品でした。
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