星5つをつけたのは、言うまでもなく原書の『Emily the Strange』のほうです。
この程度の英語で他人の翻訳や想像力に頼ってはつまらない。
翻訳は百人いれば百人様の解釈ができるように、縦横に想像力の翼を広げて、世界にひとつしかない自分だけの『Emily the Strange』を創り上げていくほうが、はるかに楽しいし、Emilyとも良い(?)友達になれると思います。
宇多田ヒカルさんによる日本語訳の『エミリー・ザ・ストレンジ』は、さながら『Hikki the Strange』
原書とはまったく別の本と考えていいでしょう。
ヒッキー訳には色々と賛否があるようですが、日本語が下手だとか、
訳が正確ではないなどの理由で原書を薦めているわけではありません。
(宇多田ヒカルの本業は歌手であって翻訳家でないのだから、下手であたりまえ)
何と言ってもすべて英語で書かれている原書は、表紙からして雰囲気が全然違います。
試しに日本語版と見比べてみるとよくわかりますが、カタカナで『エミリー』はやはりカッコよくない(!)。
原書の『Emily the Strange』を原文のまま自分なりの言葉で心ゆくまで楽しみ、
このスタイリッシュな絵本を自分の部屋の本棚にコレクションする喜び…
これはどうしても原書でしか味わうことができない幸せなひととき。
まずは素敵な原書で。『ヒカル先生のラディカルな模範解答(?)』を見るのは、それからでも遅くはないと思います。
書店に英語版と日本語版が両方置いてあったので読んでみました。
原作の方は、熟語表現や慣用表現で言葉遊びをしている部分が多く、
そこが一番面白いところです。
したがって日本語だけを読んでも、何が面白いのかはわかりにくいでしょう。
文字の少ない本なので、日本語版のほうに英語の原文も入っているとよかったですね。
もともと面白い本ですし、翻訳も間違っているわけではありません。
ただ、ジョークを翻訳して笑わすには、自分でジョークを考えるのに等しいひらめきが必要です。
この本がそのレベルに達した名訳とはいえないと思います。
英語に抵抗がなければ、原作の方がおすすめです。