表紙から裏表紙までオールカラーの美しいイラストで飾られているミニサイズの詩集シリーズの中の一冊。それぞれ担当画家が違うがこの「ひとすじに」のイラストは淡い水彩画がとても上品な雰囲気で、八木の詩のイメージとよく合っている。
詩の一つ一つは短いが、その純粋で感受性豊かなひと言は時に泣きたくなるほどせつなく美しく、読む者の魂に直接訴えかけてくる。
“森へはいりこむと いまさらながら ものというものが みいんな そらをさし そらをさしてるのにおどろいた”
“この明るさのなかへ ひとつの素朴な琴をおけば 秋の美しさに耐えかねて 琴はしずかに鳴りいだすだろう”
“どこを 断ち切ってもうつくしくあればいいなあ”
素朴な言葉が静かに心に満ちてくる。