カスタマーレビュー
伊坂幸太郎大好き Re-born はじまりの一歩
伊坂幸太郎の作品が大好きで、全部集めています。やっぱり今回もおもしろい。
描かれる一つのテーマに作家の個性が際立つ面白さ。 Re-born はじまりの一歩
ひとつのテーマについて、いろんな作家が書いている。それぞれの物語に作家の個性が現われていて面白い。個人的にはこういう試みはもっともっとあっていいように思う。
宮下奈都「よろこびの歌」、豊島ミホ「瞬間、金色」、瀬尾まいこ「ゴーストライター」は10代がテーマになっているので、甘酸っぱいような、懐かしいような、ちょっと気恥ずかしい気分にさせられながら読みました。それでもまだまだ若い人たちには夢も希望もあるはじまりの一歩が描かれていて清清しいです。ただ3人とも、非常に個人的な思いで申し訳ないのですが作家のお名前がしっくりきません。本名でしょうか。
福田栄一「あの日の二十メートル」、平山瑞穂「会ったことがない女」は若者と老人の絡み。死期を控えた老人を絡ませることで若者のはじまりの一歩がより際立つという感じでしょうか。
中島京子「コワリョーフの鼻」は夫婦のはじまりの一歩。これは奥が深かった。けれど中島さんの作品はイトウの恋といい少々理屈っぽさを感じて個人的はあまり好みません。でもうまいなぁ。と知性を感じる作品でした。
伊坂幸太郎「残り全部バケーション」は崩壊した家族のはじまりの一歩。のようで、何もはじまっていないような…。伊坂作品は短編だとあまりに軽すぎる気がして物足りないです。好きな作家だけに、これだけを読んで伊坂作品を評しないでほしいと思います。
で、個人的には福田栄一「あの日の二十メートル」が良かったです。あのカレー屋さんが本当にあったらいいのになぁ。
福田栄一と瀬尾まいこ Re-born はじまりの一歩
瀬尾まいこが好きで読んだのだが、福田栄一の短編がじーんときた。
瀬尾まいこは「戸村飯店」の元となった、というか、ここに収録されている短編が一章となり、長編化されています。
「戸村飯店」は無理矢理引き伸ばした印象もなく、それどころか短編よりも長編として読んだ方が素晴らしいです。
色んな作家との出会いの詰まった良い本です。
同じテーマを7人が料理 伊坂が特に素晴らしい Re-born はじまりの一歩
再出発をテーマにした7編の短編集。同じテーマなだけに、それぞれの作家の個性がにじみ出て味わい深い。特に書き下ろしの福田と伊坂の短編が素晴らしかった。福田は爽やかな読み心地、伊坂は創造力の極北のようなありえないストーリーが楽しい。豊島と宮下はいつものテイストで可もなく不可もなくといったところ。瀬尾の短編は長編「戸村飯店青春100連発」の第一章にあたる作品ですでに既読だったが独立の短編としても十分楽しめる。
やはり宮下奈都はイイ! Re-born はじまりの一歩
気鋭の作家たちによる、個々にユルく
「スタート」をテーマにしたアンソロジー。
派手な短編は一つも無いが、地味というのではなく
全体としてとても丁寧に書かれている印象。
やはり特筆すべきは『スコーレ No.4』の宮下奈都。
音大付属高校の受験に失敗し、
普通の高校に無気力に進学する主人公が
クラスの一般女子に合唱を教える、という
ありきたりのシチュエーションの短編を
ラスト、見事昇華させる手腕と繊細な
感情の揺れ動きの描写に、電車の中で読みながら
あやうく涙を零すところであった。
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