カスタマーレビュー
2010年のNHK朝ドラに!! ゲゲゲの女房
漫画家・水木しげるの奥さんによる夫婦の半生記。最初は辞退したものの、変わらない編集者の熱意におされ執筆されたとのこと。そうして出来てきたというこの本は、生き生きとした人間味(驚き・涙・笑い)に溢れた、お薦めの一冊。
水木氏の半生のエピソード --- 南方戦線で死にかけたり現地人と仲良くなったり、赤貧の貸本漫画家から超多忙の人気作家へ天地逆転したり、等 --- を綴った本は幾つかある。しかし、こうした「波乱」をくぐり抜けてきた水木氏の姿や周囲の様子が、身近な人の視点から綴られたのは初めてではないかと思う。
奥さんにも水木先生にも感動です ゲゲゲの女房
水木先生のファンで昭和史など読んだ人なら,絶対に読んで損はない.
こんな立派な奥さんが支えてくれたらから,水木先生がすごい作品を作れたんだと思う.
読んで,何しろ温かい気持ち,自分も頑張ろうという気持ちになれる.
貧乏時代が一番懐かしい ゲゲゲの女房
ガキ大将タイプで人の言うことを聞かず我が道を行く夫。
どんなに貧乏でも夫に文句を言わずついていく女房。
共に生命力の強さを随所で感じる。タフである。
「終わりよければすべてよし!」という著者の言葉は前向きで明るい。この人はどんな人生の終わり方でもそのなかに幸せを見出して「終わりよし!すべてよし!」と言える人なのではないかと思う。
幸せな人生を送るコツが自然体で語られた本である。
「私も水木が死なないような気がします」 ゲゲゲの女房
本書は「ゲゲゲの女房」こと水木しげる先生の妻、布枝さんがお書きになった自伝です。
この自伝は昭和一桁生まれの一女性の半生記です。と同時に半世紀近くも連れ添ってきた
水木しげる先生についての、貴重な記録になっています。
では同伴者である布枝さんの眼に水木先生はどう映っているのでしょうか。私は本書のな
かで、以下の三つの点がとくに印象にのこりました。
まず先生が努力の人であることです。食うや食わずの貸本マンガ家の時代から、先生は無
心にマンガを描いていきた。筆者はその姿を間近で見ていました。左の肩で原稿を押さえ
ながら、顔を原稿にくっつけんばかりの姿勢でひたすら描き続ける姿を。そんな姿を見て
きた筆者にとって、先生は「誰よりも働き、誰よりも努力してきた人」なのです。
つぎに先生はじぶんの親族を大事にする人だということです。具体的には自分たちのこと
を後回しにしてでも、親兄弟の面倒をみるということです。たとえば先生は失った左腕の
恩給を実家の父母にあずけていました。食うや食わずだった生活の背景にはそうした事情
もあったわけです。そして先生は実家の両親を呼び寄せ、また水木プロにご兄弟を呼び寄
せる。こうして武良家の面倒をみるようになります。このような先生の親族愛はときに家
族愛と対立するものでした。そのため筆者はたいへん複雑な思いを抱いていたことが伝
わってきます。
最後に先生は生き抜く力がすごい人だということです。描いても描いても報われない、そ
れどころか稿料を値切る材料として作品までも貶められる。貸本マンガ家時代のそんな絶
望的な状況をどうやってのりこえたのか。筆者は先生の「生きる意志」、その強さにある
と考えています。つまり先生はその無類の生き抜く力でどんな逆境であれ、のりこえてき
たのだと。
本書をよむと、「なまけ者になりなさい」「がんばるなかれ」「のんきに暮らしなさい」
と言って周囲を喜ばせる人の、等身大の姿がみえてきます。
【目次】
一章 静かな安来の暮らし
二章 結婚、そして東京へ
三章 底なしの貧乏
四章 来るべきときが来た!
五章 水木も家族も人生一変
六章 名声ゆえの苦悩と孤独
七章 終わりよければ、すべてよし
ふつうがすごい!まさに夫婦春秋 ゲゲゲの女房
奥さんは本当に普通の女性だと思います。どこといって特別なところがあると思えません。しかし、そんな「普通さ」がどれほど尊いものか、この本を読んで知る事ができました。
前半の苦労時代はまさに村田英雄の「夫婦春秋」で、泣かされました。後半の有名になってからの苦労にも泣かされました。けれどもすべて幸せの涙でした。なぜなら、この作品で奥さんは「祝福」されているからです。普通に生きて、年を取る事を、最初から最後まで「祝福」されています。普通の文章で、普通に人生を祝福する、これはすごいことだと思います。
奥さんは、自分にはこれ以外の人生はなかった、というようなことを書いておられます。確かにそうだったかもしれませんが、そのような人生がどれほど難しい事か、とも思います。普通の人が普通に生きて、それを祝福する、こんなすばらしい文章を読むのは初めてかもしれません。そのように読めた自分を祝福したくなる、そんな気になれた本でした。
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