カスタマーレビュー
日本精神と相容れない「成果主義」は、もうやめよう。 成果主義とメンタルヘルス
ホワイトカラーの鬱病急増原因が、昨今の「過てる成果主義」(私は「成果原理主義」と言いたい!)導入にあると気が付いた精神科臨床医が、その診療活動を通して事態を紹介、分析、対策提言した本。 サラリーマン生活、延べ約30年の私の身辺で見聞きする昨今の不幸・不可解・不愉快な出来事(ストレスによると思われる病死や休業多発)と大変よく合致しており、一読に値する。国を挙げて導入されているこの「成果主義」くらい愚劣な労働政策が、明治の開国以来、これまで我が国で行われたことがあったろうか。一企業経営者(や行政の長)の経営責任はもとよりだが、更に為政者の愚劣さを問う。(なお、この出版社は御存知日共系であるが、この本自体は極めてまともである。為念。)
労働問題、メンタルヘルスの必読書です 成果主義とメンタルヘルス
第一線の精神科医であると共に、疫学をはじめとする公衆衛生学の専門知識を持つ筆者が、今日の深刻な労働問題の構造を的確に描き出し、日本社会への喫緊の提言を行った労作です。「ワーク・ライフ・バランス」が保たれた、「ディーセント・ワーク(人間らしい労働)」を実現していくためには、どのような社会的努力が必要なのでしょうか・・? 成果主義、過重労働、うつ、過労自殺などに関心を持たれる方々に本書が広く読まれ、知識と視点が共有されることを切に願うものです。
一般の読者でも学術的に解りやすく理解するための良書 成果主義とメンタルヘルス
今日の我が国の見過ごせない職場環境の現実として、自殺予備軍となる可能性がある長時間労働者や休職者に対する産業医による面談が近年増えている。
産業医や社内カウンセラーに相談できる体制が整っている大企業でも、気軽に相談できない暗黙の社内雰囲気が多くの企業に未だ存在するのも事実であり、満足な体制が整備されていない中小企業の現状も含め、表面化しない多くの事例を数えれば、職場の自殺やメンタルヘルスの問題は相当根深い深刻な問題である。また、余り表面化はしていないが、現在最も収益を上げている日本のある自動車産業城下町の30代〜50代の働き盛りの自殺者の数の多さが物語るように、日本の職場における自殺やメンタルヘルスの現状は、我が国の経済的繁栄とは裏腹の暗部である。
本書では、過労による自殺に関する様々な考察が、研究データだけではなく、具体的事例や現場の生の声を、丁寧に記述している。また、オッズ比やポピュレーションストラテジーに関する重要な疫学の概念を、一般の読者にも解りやすい表現で解説している。
先ごろの現役閣僚大臣の事件も含め、職場における自殺やメンタルヘルスの問題は今日の日本の暗部であり、ヘビーなテーマではあるが、我々は真摯に受け止め打開策を考えなければならない現実である。本書は、それらを一般の読者でも学術的に解りやすく理解するための良書であると思われる。
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