カスタマーレビュー
見たくない本質。 アシュラ (下) (幻冬舎文庫 (し-20-3))
上巻よりも画のインパクト(赤子を焼くなど)は少ないのですが、
上巻ではアシュラが「かわいそうで憎たらしい捨て子」だったのに対し、
下巻では彼が次第に「人間の心」を理解していくのか、
上巻より余計に痛々しい人物になってしまいました。
アシュラが流す涙の質が上・下巻で違うのに気づき、
「人間の業」と言うようなものを嫌と言うほど突きつけられたような思いです。
傑作だと思います。
ああ勘違い。 アシュラ (下) (幻冬舎文庫 (し-20-3))
上巻のレビューにも書いたが「アシュラ」は、約10年ごとに再刊されていて、ヤフオクを探せば容易に手に入る。 今回の版は文庫なので迫力にかける。80年代に出版された日本文芸社版を底本にしてあるようだが、この本は、後半に削られている部分がある。 完結編は週刊ジャンプに読み切りで掲載された。 最後はアシュラが頭を丸めて照れながら走っているシーンだったと思う。 連載されたのは、少年サンデーではなく、少年マガジンである。 サンデーに連載されたのは、テレビドラマにもなった「銭ゲバ」のほうである。 「アシュラ」は「銭ゲバ」の先にある作品であり、さらにその先には、全ての欲望を捨て去った初期「浮浪雲」の世界がある。
一生に一度は読んでおくべき漫画 アシュラ (下) (幻冬舎文庫 (し-20-3))
学生ですが、母に薦められてこの作品を読みました。
上巻を読んだ時は、あまりにリアルな飢餓の描写や容赦のない動物的な人間達の様子に一度本を手放してしまいましたが、下巻でまったく違う意味で衝撃を受けました。
アシュラは人肉やゴミを食べて育ち、幸せに暮らす村人達を惨殺し、狂女である母親をも見捨てる悪く言えば幼い殺人鬼ですが、読者は読んでいくうちにどうしようもなくこの哀れな子を抱きしめたくなります。
この作品には、まぎれもない「人間の真実」があります。
今生きている時代の豊かさや平和の大切さ、自分がどれだけ恵まれているかを実感するという意味でも、いろいろな世代の人達に読んで欲しいです。
高級料理の一欠片を投げつけられたようなマンガ アシュラ (下) (幻冬舎文庫 (し-20-3))
本作には始まりがあって終わりがありません。
その後が気になる魅力的な登場人物達が多数登場しますが、彼らがどうなったのか?主人公さえどうなったのか分かりません。
手塚治虫原作の「どろろ」を読んだときのような不完全燃焼さを感じます。
まるで高級料理を試食させられただけで終わったような気分です。
今から考えると本作が少年サンデーに連載されていたのは驚異です。
もし昨今の少年向け雑誌に本作が連載されればたちまちPTAやその他の団体から弾圧されることでしょう。
残酷な描写と陰惨なストーリー。殺害を繰り返す悪鬼のような主人公ですが、読んでいくなかでそんな彼に愛着のような感情が湧いていく展開が見事です。
登場人物のひとりが「あいつのことが好きだった」というように読者もアシュラに惹かれていきます。
もう無理でしょうが作者には是非続きを描いていただけないでしょうか?
その後がとても気になります。
伝説の漫画「アシュラ」の憎悪と人間愛を描ききった完結本。今の時代に是非! アシュラ (下) (幻冬舎文庫 (し-20-3))
アシュラ(下巻)はアシュラに人間の愚かさと、「それでも人間を愛せ」という高僧の教えに迷い始めるアシュラを描いていきますが…アシュラがしていくことは飢餓の中で人を殺していくこと…。
しかし、同年代の村の子供達がそんな残酷なアシュラに共感を抱き、ついには都までお供をしながら生き様、死に様を見ていこうとする姿が印象に残ります。
最後、アシュラはついに自分を焼き殺して食おうとしていた母親に復讐を成し遂げますが…
アシュラにも人間としての心があることが最後の数ページに掲載されております。
復刊まで実に4分の1世紀は待ちましたかね。しかし、素晴らしい作品です。極限状態の人間が置かれる飢餓、地獄絵…しかし心の奥底に捨てきれない「真実の愛」。名作、これ以上廃刊にしないで下さい。出版社の勇気に感謝。ジョージ秋山氏に深謝です。ありがとう。
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