カスタマーレビュー
非凡 対 巧み 時速250kmのシャトルが見える (光文社新書)
非凡なアスリートが見ている・観ている世界やものをインタビューを通じて引き出したもの。
その感覚が常人のものとは全く異なり、またそれをきちんと言語化できるレベルで意識・自覚
している(一人を除いて)。それこそが非凡の非凡たる所以。そうした意識・自覚を知る貴重
な機会。
さらに、この本の見事な点は、その内容を一人に対して約1時間とされるインタビューから引
き出した著者の巧みなインタビューにある。アフォーダンスの論者らしく、右脳も左脳も総動
員と云えばアンチョコだがわかりやすいか。眼の性がよいというか、センスというか。畑違い
で初対面の人からよくぞ、これだけ。インタビューかくあるべし。
どちらもさすが。
トップアスリートが語る、常人の知覚範囲を超えた身体感覚の数々 時速250kmのシャトルが見える (光文社新書)
アスリートの身体を取り巻く地面、氷、水、空間などの「環境」にスポットを当て、一流選手だけが到達し得る境地に生態心理学の専門家が肉薄したユニークなスポーツ論。登場する顔ぶれも、女子レスリングの金メダリスト吉田沙保里をはじめ、16人の豪華メンバーが勢揃いだ。“オグシオ”がコート内の空間を20分割して認識したり、“平成の三四郎”が背負い投げの瞬間相手の股下に「道」を見たり、シンクロと飛び板飛び込みの各水泳選手が、プールの水の硬軟、滑らかさの違いに応じて体の動きを変えてみたりetc.、常人の知覚範囲を超越した鋭敏な身体感覚の体験が、スムーズな対話の流れの中でさりげなく浮き彫りにされる。
そう言えば以前落合博満「超野球学2」の中で、相手投手の球の軌道を一枚の「風景」として記憶すべしとあるのを読み、独特の感性に驚かされた記憶があるが、どの世界でもトップレベルになると、世の中の見え方、感じ方が我々凡人とは違っているのだなあと本書で改めて思い知らされた。
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