カスタマーレビュー
アメリカの暴走は続く 日本人が知りたくないアメリカの本音
エマニュエル・トッド著「帝国以後」とは対照的に、「アメリカの力は相変わらず強いぞ」ということを分析している。 著者によると、アメリカの東部の新聞「ニューヨーク・タイムズ」の論調に影響されない一般のアメリカ国民層があり、ブッシュの「強いアメリカ路線」を支持している、とのこと。帯にも「昨今のブッシュ叩きを真に受けるな!」とある。 ○通貨の交換レートはアメリカの軍事力・政治力が決める。市場が決めるというのは幻想である。 ○ブッシュが石油を高くした。 ○アメリカの国際戦略は謀略である。 日本軍の真珠湾攻撃はフランクリン・ルーズベルトの謀略だった。 リンカーンも南軍を刺激して先に手を出させた。 アメリカはインディアンと400の条約を結んだが、そのうちの399をやぶった。 ○イラク問題で国連安保理は崩壊した。 4月出版のこの本で11月のブッシュ再選を予言しているので、上記のような著者の分析には重みがある。しかし、こんな横暴なアメリカの姿を目の前に突きつけられると、いい気持ちはしない。 著者の分析では、アメリカの暴走はまだ続きそうである。しかし、アメリカが世界の財を集め、代わりにドル紙幣をバラ撒いているという現状はいつまで続くのだろうか。借金が増えつづける家計は許されないが、大国アメリカなら許されるのだろうか。 先日の朝日新聞のコラムに小林慶一郎氏が「国の借金の付けはおそろしい」という歴史の教訓を書いていた。英国は1688年の名誉革命から100年の間に債務不履行を起こさなかったが、同じ100年でフランスは3度も債務不履行を起こし、これがフランス革命の内乱・恐怖政治を招いた、というのだ。(11月30日朝日新聞2面 「窓」) 著者は「アメリカはまさに『カネ余り、モノ余りの新しい世界』の幕を切って落とそうとしているのである」というのだが……。
甘やかされたお坊ちゃんへの警鐘 日本人が知りたくないアメリカの本音
本書のモチーフは「民主主義と指導者の謀略は不可分である」ということに尽きる。これこそがアングロ・サクソンの伝統であり、戦後民主主義に浸ってきた日本の政治家や国民が「直視したくない」事実である。 そして、アメリカが日本を甘やかす時代(日米安保の時代)は過ぎ去ろうとしており、自力で地域安全保障を構築しなければならなくなる、と警鐘を鳴らす。本書は、「アングロ・サクソンと一緒にいれば日本の安全と繁栄は大丈夫」と言い回ることしかできない親米派や「アメリカは乱暴だから付き合ってられない」という反米派とも一線を画した救国論である。 もっとも、本書の分析は著者の豊富な取材経験に基づくものとはいえ、実証的というより直観的なので、そこは割引いて読まなければならないだろう。
北朝鮮に関する展望は変更されている 日本人が知りたくないアメリカの本音
日高氏の本は明快で読みやすい。しかし、ここ数年で出された本とややおもむきは異なる。以前はアメリカの政策を支持し、イラクその後の北朝鮮への攻撃を予言していた。今回は陰謀論やクリントン時代の記載があり、内容は充実している。11月の大統領選挙の内情も興味深い。ブッシュ再選を断言しているが、その結果は?ロシアとかに関する記述もあればさらに興味深い。
知りたくはないけど 日本人が知りたくないアメリカの本音
「日本人が知りたくない」こととは何か。たとえばブッシュ大統領が9.11テロを石油戦略を進めるためのチャンスととらえ、アフガニスタンやイラク攻撃によってOPECに強い影響力を行使できるようになったこと。それによってアメリカの産油地域を背景とするテキサス人ブッシュは、石油業界に大きく貢献したと著者はいう。逆にフランスはサダム・フセインに金を貸し、油田開発について契約を結んでいたため、アメリカの軍事行動によって自分たちの権益がなくなる。それでイラク攻撃に反対したらしい。 さらにブッシュは、国連も無力化してしまった。米軍との連携なしに代表をイラクに送った国連は、たちまちゲリラ攻撃を受けて撤退を余儀なくされた。これで国連の名誉と国際的な影響力が失われたが、当分は立ち直ることもできないだろう。今や国連はアメリカに隷属する組織になってしまった。そんなところへ多額の分担金を納め、常任理事国になりたがっている日本は時代錯誤も甚だしい。 アメリカ人がドルを信用せず、信ずるのは金と土地という点も、日本人の知りたくない問題の一つ。ブッシュ大統領がドルの下がるにまかせているのは、為替相場などどうでもいいと考えているからだ。終戦直後の日本銀行から大量の金をアメリカへ持って行かれ、その代わりに一生懸命ドルを貯めこんできた日本は、いずれ紙くずになったドル紙幣をかかえて吠え面をかくのではないか。 われわれ日本人が、日本のマスコミだけでは気づかないことや知りたくないことが本書には沢山取り上げられている。それらを背景として、アメリカ東部のインテリたちの非難にもかかわらず、ブッシュは再び大統領に当選するというのが著者の見方である。今朝の新聞には「アメリカ国民のブッシュ離れ」といった選挙の予想記事が出ていたが、実際はどうなるだろうか。
おもしろく読めるアメリカ政治事情 日本人が知りたくないアメリカの本音
ブッシュ大統領はテキサスの知事だった当時、テキサスの監獄に収監されていた50人以上の死刑囚について全員死刑を執行した。この決断力に富む大統領が9.11を契機にテロとの戦いに臨んでいるが、同時に米国による中東の石油支配がすすんでいるというのが本書のメインテーマである。米国のハドソン研究所にいる著者が、キッシンジャー等有力者へのインタビューなどを通じて得たアメリカ政治の最新動向を解説する。大統領選挙についてはブッシュが再選すると予想している。北朝鮮に対する米国の攻撃については未定ということで、以前の著書よりトーンダウンしている。 民主主義で国民を動かすためには、うまく立ち回って国民を納得させ、場合によってはだまして動かすための策略が必要で、英米は日本と違って、この謀略に非常に長けているとの指摘はおもしろかった。
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