カスタマーレビュー
突き抜けた作品だと思いました! 父の詫び状 <新装版> (文春文庫)
なんだか素っ気なくて
話題が井戸端会議みたいにぽんぽん飛んで
おばちゃんの茶飲み話みたいにお気軽な感じなのだけど
今はない昭和のあたたかい雰囲気が鮮明に
とても懐かしくここちよく
それでいて、ただ雰囲気がいいだけかっていうともちろんそれだけではなく
きらきら光る宝石のような
ささやかだけどたしかな人生の真実みたいなものが
読めばどの篇も最後に残っている随筆集なのでした。
向田さんは乳がんをわずらって
手術をして摘出するのですが
その間右手がまったく動かなくなり
左手のみで書いたという連載をまとめたものです。
また、あとがきは沢木耕太郎氏なのですが
彼がそれを書いている途中で
向田さんが飛行機の事故で亡くなります。
あっけらかんと描いた「生」のむこうに
「死」を見据えたような
彼女にしか書けない突き抜けた作品だと思いました!
読みやすく、家族のありがたさが心に沁みる一冊です 父の詫び状 <新装版> (文春文庫)
私は、なよなよとした文体は好きではありません。
その点、向田さんの文章は竹を割ったようなスパッとしたタッチであるところに魅力を感じます。
歯切れの良さからは男っぽさすら感じますが、若かりし日の写真集などを見ますと、とてもおしゃれで、
多忙な中で洋服を手作りされていたようですね。
また、さまざまなエッセイからは、妹さん弟さん思いでご両親のことも大切にされて、大変に温かく
細やかな心の持ち主だったことがわかります。
あの日、突然私たちの世界から消えてしまった向田さん、まだまだ書き続けていただきたかったです。
向田家の憎めない父 父の詫び状 <新装版> (文春文庫)
「優しい」が取柄の父が誉めそやされる昨今、本書には昭和の厳しいが憎めない「父」がありありと描かれています。そんな父をたて、子供に愛を注ぐ母、実はそんな母の手の中で転がされている父。あったかい向田家の家族が生き生きとあふれている書です。
さりげない日常も向田邦子の手にかかれば、こんなにもドラマチックに書けるんだぁ〜と感嘆しました。
航空機事故で急逝した著者。本書の中に、飛行機墜落を恐れる話が二回ほど登場したのも何かの因果でしょうか。胸が痛みました。
本当に読んでほしい 父の詫び状 <新装版> (文春文庫)
普遍の生活のふとした違和感を文章にし、この本では記憶をたどり家族を描くことで人生への教訓が詰め込まれている。この本を読み終えた瞬間の気持ちはどの本も味合わせることができないと思う。嫌な部分がなく、皮肉めいたことも言える「向田邦子」がつまっている作品だ。へたな文だが向田さんへの尊敬の念が通じれば幸いである。
ひどく懐かしい郷愁を感じさせられる作品 父の詫び状 <新装版> (文春文庫)
心の奥の琴線に触れるものを感じ、向田邦子のエッセイを懐かしい思いでしみじみ読む様な年になったーーーーーと、自分の生きてきた年月の長さを感じてしまった。
が、よくよく考えれば、ここにでてくるお父さんも、お母さんもおばあさんも、自分自身のそれとは全く異なるのだ。細かな年代描写もちょっとずつ違うのだ。でも、懐かしい。
それは、エッセイを書いている頃の向田邦子の年に自分が近づいてきているということだけでなく、向田邦子の筆力によるのだろう。
最新レビュー 父の詫び状 <新装版> (文春文庫)
父の詫び状 <新装版> (文春文庫)を買った人はこんな商品も買っています
関連ページ
|