戦争のシーンが続いてたので重々しくなってましたが、全巻を読み終える
と清々しい気持ちになれます。
日本人とは?明治という時代とは?
について考えさせられました。
共感した言葉です。
◆戦術家というのは、「敵が予想どおりにくる」というこの不思議な瞬間に
賭けているようなものであり、
戦術家としての仕事のほとんどはこの瞬間に完成する。
◆日本人は情景が劇的であれば劇的であるほどその主観的要素を内部にしま
いこんでしまうところがあり、東郷の光景は能に似ていた。
◆弱者の側に立った日本側が強者に勝つために、弱者の特権である考えぬく
ことを行い、さらにその考えを思いつきにせず、それをもって全艦隊を機能
化した、ということである。
◆しかし天才というのはその半面暗いいびつさを持っているのかもしれず、
現場での運営指揮ということとはべつなものであるようだった。
◆前の六分は本当の運です。しかしあとの四分は人間の力で開いた運です。
◆楽天家たちは、そのような時代人としての体質で、前をのみ見つめながら
あるく。のぼってゆく坂の上の青い天にもし一だの白い雲がかがやいている
とすれば、それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。(あとがきより)