カスタマーレビュー
直截な感情表現に心を打たれました 私はもう逃げない―自閉症の弟から教えられたこと (講談社文庫)
この本は、自閉症の子を持つ家庭であれば直面するであろうできごとのかなりの部分について、ボヤかすことなく真正面から姉の視点で書き綴られていて、心に沁みるものがありました。
正直、本書を読む前にテレビで見た筆者の印象は「知的でクールな今時の女性」であったのですが、本書を読み終わって改めて振り返ると、きょうだい児としての複雑な思いを胸にしまいこんで殊更に気を張って強く見せようとしていたんだな、ということがわかり、切なくなりました。
自閉症に限らず、障害を持つ子のきょうだいは、(良い悪いはともかくとして)さまざまな世間との軋轢に幼い頃から否応なく巻き込まれることとなります。親との関係、親に対する思いも健常児が兄弟である子とはかなり違ったものとなります。著者は、いろいろあっても親を尊敬し、障害のある弟をかけがえのない存在として受け止めています。そういう視点で書かれているからこそ、重いテーマを取り上げながらも静かな感動を覚えることができたわけですが、残念ながら全ての家庭できょうだい児が同様の思いを持てるようにはなっておらず、これはひとえに親の姿勢と努力が問われることを感じました。
自分の家庭がどうなるかはわかりませんが、療育ときょうだい児のケアの両立を図っていこうと思います。
胸が痛くなるほど熱くなった。真実だからこそ。 私はもう逃げない―自閉症の弟から教えられたこと (講談社文庫)
島田律子さんという方を本書を読むまで知らなかった。本屋で本書を手にした時に、島田家の家族とうちが類似しているのに驚いた。うちは父(私)と母、姉と弟(自閉症)だ。そしてエピソードのひとつひとつが、真実だからこそ痛々しいばかりに共感できる。情けなかったこと、どうしようもなかったことが、読みながらフラッシュバックしてきた。叱られた時の力郎くんの言葉が、息子の言葉と重なって熱いものが・・・。そしてそれを一つ一つ積み重ねて今があると言うこと、それをしっかりと受け止められた。素晴らしい本でした。是非多くの人に読んで、そして知って欲しい本です。
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