主人公チュンバ、小学五年生のときノコギリでどつかれ、血を流しながら帰ってきて父親にたずねる、こんなシーン。
「どないするん、どないしたらノコギリでどつかれんようになるん」(略)
「かんたんやんけ、先にノコギリでどついたらええねん」
先に手を出せ、相手より先にガツン!といけ、最初の一発で相手がひるむ、ひるんだらこっちのもんや、先手必勝、実にシンプルな教えです。
「だれにも言うなよ、じつはなァ、ケンカを発明したのはお父ちゃんや。わからんことがあったら聞きなさい」
仕事もしないでバリバイ遊んでる父や祖父、ケンカにあけくれる主人公チュンバと仲間たち、岸和田の街を中心にこのシリーズまだまだ続きます。
三部作でぼくの一番好きなセリフ、主人公チュンバを前にうちはいままで三人の男に騙された、お父ちゃんとあんたや、と語る母、
「声も仕草も後ろ姿も。イビキまでソックリやな。ああ!思い出したら腹立ってきた」
「そないにお父んのこと嫌いか?」
「ああ嫌いや嫌い大嫌い。いつもその笑顔に騙されんねん」
嫌い嫌い大嫌い!て、
惚れとるがな、ごちそうさまでした。