作者の中場利一、TV界でいえばさしずめ明石家さんまか島田紳助あたり、理屈ぬきにしゃべくりが面白い。
駐車場で他人の車からホースでガソリンを抜き取る(盗み取る)小鉄と主人公チュンバ、次のシーン、
必死でホースを吸っていた小鉄は「モガッ!」と声を出して、ガソリンが溢れるホースの先を、わが愛車の方へとさし込んだ。
「あー、またガソリン飲んでもうた」
「小便に火ィつくぞ」
「ビタミン入りのガソリン作ってもらわなアカンのォ」
「電話しとくわ」
「たのんだぞ」
口から火を吹く人は見たことあるけど、火を吹く小便て、ククク、そんなこと出来たら“電撃ネットワーク”からスカウトがやって来るがな。
ビタミン入りのガソリンはないけど、エンジン清浄剤入りのガソリンならある、けど、おしっこまでキレイにはならんわな。
ガソリンは買うもんやない、いただくもんや、ごんたくれの会話、いいテンポです。
もうワンシーン、小鉄と主人公チュンバがならんで夕やけけを見ているところ。
「小鉄ぅー、夕やけってなんで赤いんやろのぉー」
「さあ、みんなに見られて、はずかしいんと違うかァ」
真っ赤に染まった夕やけ空に向かって、あのケンカどない決着をつけたろ、そんな思案にくれている二人です。
夕やけは赤い、赤いは恥ずかしい、だから夕やけは恥ずかしがっている、これ比喩の基本形、覚えておいて応用して使ってみましょ。
最後にもうひとつ、レトリックの天才さんまさんや紳助さんも使ってそうな言い回し。主人公チュンバが岸和田最強のオトコ・名は優しいが泣く子も黙るカオルちゃんから、元気か、おう、と声をかけられ慇懃にいい放つ一言。
「はい、元気元気元気、もうむちゃむちゃ元気で、毎日血ィが騒いでやかましいて寝てられんそうです」
ちょと、そこの中途半端な不良少年たち、この本読んで正しいグレ方学びなさい。
あっ、本は買うもの、だまって持って帰ったら本屋のおっちゃん泣いてしまうよ.
前作のやんちゃなイメージのまま、ケンカに明け暮れる毎日。
そんな中、彼女(リョーコ)よりもキレイな女(ナホミ)に夢中になった!
ナホミは「リョーコさんと別れて」とリイチに迫る。
リョーコもナホミも大事なリイチ。
そして、本当に大切なものに気付いた。
しかし、もう・・・。
映画もおすすめですが、原作にはたくさんの事実が隠されていて、笑って泣いての大忙しです。