チャンピオンとの死闘。これがジョー最後、あるいは最期の試合になったと思われる。途中から何も言わなくなり、無言のまま、チャンピオンと殴りあうジョーは完全に鬼気迫るものだった。それはチャンピオンに反則を使わせるほど、恐怖すら覚えるものだった。パンチドランカーでありながら、意に介さず己の全てを出したジョー。敗れ、真っ白な灰になる(最近明らかになったが、ちばてつや氏はジョーが死んだということで書いたわけではないとしている)世代問わず、漫画とは思えないリアルさは心に刻まれる。現代社会、もはやジョーや力石のような生き方は不可能だが、やはりこんな生き方に憧れる。
ジョーのラストといえば、真っ白に燃え尽きたシーンに目を奪われがちですが、
このラストマッチとなった、ホセとの試合の中にジョーの軌跡が凝縮されており、
最終ラウンドなどは、本当に全ての外音が遮断されてしまったような、
読んでいても「まるでリングサイドにいるかのような」一体感と充実感を覚えました。
時代を超えて「何か」を訴えてくる、まさに名作です。