カスタマーレビュー
叙事詩はかくして編まれるのだ 機動戦士ガンダム宇宙(そら)のイシュタム (1) (角川コミックス・エース)
「ガンダム」という一大叙事詩の一角をなす作品です。メインたるテレビシリーズでは描ききれなかった「設定」部分を漫画で補完するという試みは、「ガンダム」の特徴ともいうべきであり、ファンとしては世界観が丁寧に積み上げられるさまをつぶさみ眺めるのは何よりの喜びです。
物語は1年戦争の開戦劈頭に勃発した1週間戦争を舞台とし、ジオン軍が緒戦でイニシアティブを掌握するきっかけとなった「コロニー落とし(ブリティッシュ作戦)」を巡る連邦軍とジオン軍の攻防を描きます。
これまで絶対的な存在感を持つ設定として描かれてきた「コロニー落とし」を漫画化したという意味は大きいと思います。加えて壮大な作戦の裏側で展開される実に人間くさい物語が、「ガンダム」の懐の広さと深さをうかがわせます。
「コロニー落とし」といえばOVAの「0083」で描かれたことがありますが、あれよりもっと人間くさい物語だと思います。
画風は「風の谷のナウシカ」を彷彿とさせる優しいタッチ。「ナウシカ」ファンでもある私としては実に嬉しいかぎりです。ちなみに作者の飯田さんはアニメ版「風の谷のナウシカ」のクレジットに名を連ねる方なのだとか。読むほどにこの戦争の裏では土鬼の皇弟が糸を引いているに違いない・・・と思えるかも。
惜しむらくは、1つ1つのコマは素晴らしいのですが、相互の連携という意味では少し分りにくい面がありました。まあ何度も読める作品であり、何度目かに「なるほど」と理解できる瞬間がくるので問題ないといえば問題ないかと。
絵コンテ+α 機動戦士ガンダム宇宙(そら)のイシュタム (1) (角川コミックス・エース)
絵コンテであれば、 「わからないところがあれば、どんどん質問してね」 とアニメ製作スタッフに渡せば済むのでしょうが、 漫画の場合、直接読者に渡すわけですから、 完成品でなければいけません。ちょっと、構成に努力不足を感じました。 絵も、もうちょっとがんばって欲しい。 今後に期待....
SFテイストあふれる快作 機動戦士ガンダム宇宙(そら)のイシュタム (1) (角川コミックス・エース)
ガンダムが下敷きになっていることを忘れるほど、SFテイストと戦記アクションテイスト満載の良作です。 第1巻の見所は、(1)開戦直前のなんともいえない緊張感、(2)新兵器が戦場に登場する恐怖感、(3)日常に軍隊や戦争が入り込んでくる「違和感」、(4)そして個人が社会や国家に対してもつ責任感、これらを感じさせ考えさせてくれます。 また、人間がばたばた死んでいくのですが、それだけでなく、命令を人命より優先させたり、生還の望めない作業に志願させたりと、現在連載中のマンガで、「実際に戦争をしている感覚」を表現している数少ない作品のひとつです。 絵柄については、私はあまり気になりませんでした。 あと、著者の初監督作品を未見なので、見てみたくなりました。
本格戦記の顔を持つガンダム世界… 機動戦士ガンダム宇宙(そら)のイシュタム (1) (角川コミックス・エース)
この作品に触れると「“ガンダム”というのは奥が深い…」と感心する… “ガンダム”の世界の戦争が始まった時期の設定を掘り下げたところに、登場人物達の物語を描いている… 第1巻は、不遇な生い立ちのジオン軍女性パイロットが、開戦時の“狂気”の作戦に関わる辺りである… これは面白い!!画の感じも、可愛らし過ぎず、くど過ぎずで好きだ!!モビルスーツのようなメカの画も気に入った…
宣戦布告、初日。 機動戦士ガンダム宇宙(そら)のイシュタム (1) (角川コミックス・エース)
ブリティッシュ作戦秘話。作戦最前線に居合わせた連邦軍マゼラン級宇宙戦艦乗組員の死闘。 軍事系の作品の三つのパターン、センチメンタルか、ヒロイックか、もしくはタクティカルなものかという中で、この作品はガンダムサイドストーリーのなかでも、かなりマニアックなタクティカルものに仕上がっている。居るだけで死と隣り合わせという環境は、航空・水中軍事ものの定番。酸欠や原子炉の暴走といえば潜水艦ものの常。ガンダムでデブリを扱ったのもおそらく本作品が初めてだろう。絶望的な戦場感があふれる快作。
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