カスタマーレビュー
イェンタウン、いまだ不滅 スワロウテイル (角川文庫)
今でこそ日本の俳優たちとアジアの俳優たちは
世界中(時に架空世界を)を舞台にした映画で
何の違和感もなくひとつのフレームに収まっている。
しかし10年前、このような異国趣味を超えた
アジアンテイストな作品がいくつあったのかと問われれば
ほとんどその数は上がってこないのではあるまいか。
本作が発表されて10年、設定はやや陳腐化されたとは言うものの
イェンタウンという表象はそれなりのインパクトを持ちえるし
逆にそれだけ普遍化したということであろう。
そう云う意味でも岩井俊二の先見性は評価されるべきだ。
映画を見た人にも見てない人にもお勧め! スワロウテイル (角川文庫)
すごくよくできたストーリーで、最初から最後まで本当に楽しめました。 しかも独特の世界感・登場人物が他にない感じです。 著者は映画監督でありながら、作家が専業の方々に劣らない面白さだと思います。 元々映画化を意識して書くのと、小説として書くのとの違いかもしれませんが、他の作家の方にも見習ってほしいと思います。
さすが岩井監督。 スワロウテイル (角川文庫)
こんなにも面白いと思った本に出会ったのは久しぶりだった。 個性的で様々な国籍の登場人物が厳しい世界と戦う姿は、 例えそれが犯罪であろうと誰だって愛しくなるはず。 架空の世界、円都市。今にも生まれてくるかもしれない。 いや、むしろもう存在しているのかもしれない。 そんなリアルな雰囲気が伝わってきます。 どこまでも切なく、どこまでも優しく進んでいく物語は 現代の日本社会を考えさせられる。 そして岩井監督ならではの生と死の表し方はやはりどこか切ないです。 アゲハもグリコもリンも皆、愛しくってたまらない。 是非、読んでみてください。
泣いた! スワロウテイル (角川文庫)
岩井俊二は人間の人間らしい部分を書かせたら最高だと思う。イェンタウンという架空の都市を通じて今の日本の(世界の?)裏、というか本質のようなものがちゃんと描かれてる。あげはの回想シーンでは泣けました。きれいでグロテスクなアゲハチョウに惹かれる気持ちや、そのアゲハチョウのはかなさが切なかった。映画も観たけど私は小説のほうが好きです。岩井俊二は映画より本のほうが好きかも・・・。
突きつけられる日本の現実 スワロウテイル (角川文庫)
同書の映画版を見た方も多いと思うが、小説は映画よりも華々しくはないが非常にシビアな現実をジワジワと僕たちに突きつけてくる。「イェンタウン」という町や人は実在しないが、似たような状態の町や人達を僕たちは知っている。日本という国の持つ危うさや、日本人の持つ偏見・差別などが、極端なかたちではあるが、うまく表現されている。あと、軽妙なタッチで書かれているので、すぐに読めてしまうのも良いところだ。ストーリーを楽しみながら、日本社会の問題を考えるきっかけになる小説だと思う。
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