Carrollが一気にメジャーになるきっかけとなった傑作。
主人公の女性は幸福な結婚生活を営んでいるが、中絶の経験がありそれが心の奥底で罪悪感となっている。彼女は不思議な連続夢を見るようになる。その夢の世界はファンタジックな別世界で、そこで見知らぬ子供と一緒にその世界を救う冒険に繰り出すようになる。
現実の世界のリアルな描写と夢の世界の対比も鮮やかに、終盤でその両者がクロスするのだが、Carrollの他作品に多い唐突なショックではなく物語の盛り上がりと自然にマッチしている。
女性が主人公の場合のCarroll作品には「生まれなかった子供」への一種の母性愛がテーマとなることが多いが、本作は本当に見事にそれが昇華され、ラストは感動的。
他の作品に出てきた人物が出てくるのもCarrollのt特徴だけど本作品はこれだけ読んでも全然問題なく楽しめます。